Fender 70年代ストラトの特徴に迫る!

Guitar

70年代はレオ・フェンダーがFender社から離れCBSが経営していた事やスモールヘッドからラージヘッドへの変更などもあり、ギター好きからは色々言われている年代です。よく言われる70年代ストラトキャスターの特徴と言えば、ラージヘッド、Fキー、メープル指板、ヘヴィーウェイトのアッシュボディーではないでしょうか?

実際そうなのですが、64~65年前半頃がブラックボビンからグレーボビンに変更される過渡期となっています。65年後半にはラージヘッドに変更され、66~67年頃にメープル指板が出始め、67年後期にはFキーのペグを採用し始めます。71年に3点止めのジョイントプレートとブレットナットが登場、そして74年頃に本格的にボディーがアッシュとなり、多くの方が想像する70年代のギターが出来上がります。こう振り返ってみると、あの重いギターが製作されていたのは、70年代中期~後期ということになりますね。

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ロゴ・デカールの変化

68年中期頃

CBSロゴと言われる、太めのブラック”Fender”ロゴをゴールドで縁取りしたタイプになります。”STRATOCASTER”の部分も太く力強いゴシック調になります。”WITH SYNCHRONIZED TREMOLO”の部分も、それまでは細く小さな文字でしたが太く大きい文字に変更されています。ヘッドのPAT.はPatent の略で特許が取得されていることを示しています。PAT.2,741,146はシンクロナイズド・トレモロの特許番号で、PAT.3,143,208はアジャスタブル・ネック(=トラスロッド)の特許番号です。

71年前期

“WITH SYNCHRONIZED TREMOLO”の部分が取り除かれ、少し離れた位置にPAT. 2,741,146が残る。

71年後期

Fender Custom Shop Master Built 1972 Stratocaster Heavy Relic Olympic White by Dale Wilson

Fenderロゴのすぐ下にPAT. 3,143,208が記載されている。

 

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ピックアップの特徴

特徴

73~74年にブラックボビンが見られますが、その他はほぼグレーボビンです。ポールピースはスタッガードでトールGです。しかし、トールDやトールGDになっている個体も見かけます。74年後半から出てくるフラットポールピースタイプでは、ほぼフラットなはずなのにトールEになっていたりトールBになっていたり、ばらつきが結構あります。配線材は50~60年代に使われていたクロスワイヤーではなく、ビニールワイヤーとなっています。ビニールワイヤーは近年のリイシュー品でも再現されていなく、クロスワイヤーを使っています。そのうち、70’s Stratとして徹底的に再現したモデルを出すと面白いかもしれませんね。

ピックアップデート

下2桁が製造年です。60年代だと、例えば66年の場合”**-**-66″の形式だったり、69年だと”****9″だったりします。こういうのは、数十年たってから見ると、ブランドによってはあの年代とあの年代の区別がつかないかもって思うことがあります。実際は、他にもいろいろな違いがあり区別できるのですが、多くの改造が行われている場合などは困難なこともあります。

 

Fender 74 Strat PU Date

1974年のピックアップデートです。下二桁が74であることがわかります。

 

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ネックジョイントの仕組み、マイクロ・ティルトとは?

それまで4点止めだったネックジョイントですが、71年に3点止めのジョイントプレートに変更になります。3本のネジのうち、上部2本はタッピングネジで4点止めのジョイントと同じです。残りの1本はマイクロ・ティルト用のアンカーボルトで、小さい穴の奥にあるイモネジでネック角を決め、アンカーボルトを締め付けることでネック角の調整ができる画期的な仕様になっています。この仕組みの為に、ネック側ボディー側の両方に円盤状の金属プレートが埋め込まれています。セットアップのことを考えるととても理にかなっていると思いますが、シムを挟むと嫌がられるのに、マイクロ・ティルトの仕組みだとすき間ができるので、どうしても敬遠されてしまいますね。

Fender 70's Strat Joint Plate micro tilt

76年製のマイクロ・ティルト、ジョイントプレート部分です。

 

Fender USA Stratocaster '76

76年製のマイクロ・ティルト、ボディー側です。

 

4087-Fender USA 70’s Stratocaster Black

75年製のマイクロ・ティルト、ネック側です。

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その他の特徴

72年の途中にストリングガイドが1つから2つになります。60年中期頃までによく見られたスタックポールのポットも68年から70年ぐらいにかけてほとんどがCTSに切り替わっています。形状を見ても両者の違いは一目瞭然ですが、CTSのポットに振られている番号のうち137はCTS社を、その次の2桁が製造年を表しています。近年のCTSの場合は、色々な形式がありますが、当時はこの形式となっています。また、おおよそ69~78年頃までピックアップキャビティ―の形状がやや角ばった形状に変更されています。

Fender 74 Strat CTS Pot

”1377439”なので、137がCTS、74が74年製、39が39週目に生産という意味になります。

 

Fender Custom Shop Master Built 50th Anniversary 1954 Stratocaster Relic 2TB by Todd Krause

50~60年代のストラトとリイシュー品にみられるピックアップキャビティ―です。

 

Fender 74 Strat PU Cavity

70年代のピックアップキャビティ―です。50~60年代のタイプと比べると四角いのがわかります。ちなみに3トーンバーストの場合、ピックガードの下は赤を吹かないので、2トーンバーストになっています。

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